成宮寛貴さん（42歳）絶望の時期も上手くいかない時も「好きなものを信じて自分を研鑽していればいい」
俳優・成宮寛貴さんの復帰が大きく伝えられて約１ヶ月。
電撃引退後、空白の8年間があるにも関わらずオーラある佇まいとビジュアルは、変わらないどころか、よりパワーアップ。色気と柔らかさを兼ね備えた大人の男性へと進化して私たちの目の前に現れたことに衝撃を受けました。しなやかな自然体で再び表舞台に立つことになった彼が率直に“42歳の今”を語ってくれました。（第3回／全3回）
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成宮寛貴さんprofile
1982年9月14日、東京都生まれ。2000年に宮本亜門演出の舞台で俳優デビュー。「ごくせん」「金田一少年の事件簿N」「相棒」など人気ドラマに多数出演。芸能界を一時引退していた時期にライフスタイルブランド「NU DO.」(ニュードゥ)をスタートし、美容感度の高い層から絶大な支持を得ている。昨年秋に俳優復帰を発表、ABEMAオリジナルドラマ「死ぬほど愛して」（全8話・ABEMA）が3月27日（木）より配信開始されたことが大きな話題に。Instagramフォロワー数も驚異の70万人以上を誇っている。
昔は人より半歩でも前に出たかった。 40代になって〝一歩引く〟ことができるように
10代、20代は、とにかく自分が前に出ることを考えていました。
でも、今回久しぶりにお芝居してみて、自分の感覚が昔と全く違うことに気づきました。
ドラマ「死ぬほど愛して」には、いろんな世代の女性が出てきます。その中の何人かとベッドシーンがあるのですが、そこでは女性を美しく見てもらえたらいいなと思って演じました。セリフにはなくても「大好きだよ」と付け加えて言ってみたりして。彼女たちがキレイに見えるなら、ベッドシーンがより魅力的に見えるなら、自分が目立つとか目立たないとか、関係なかったですね。
ドラマで演じている神城真人ほど多面性はないけれど、人の話を聞いてない時はある（笑）
僕が演じている真人は、切れ味のいいナイフのようなシャープなところがある一方で、すごく愛妻家な一面もあったり、とても多面的で複雑な人物。生い立ちや過去の出来事、いろいろなバックボーンがあって彼の人間性ができてはいるのだけれど、神城真人という人間はそんな単純な理解では済まない男だと思っています。
言葉と肉体、両方で他人を支配して、自分が決めたゴール地点に向かって、周りにいる人間を追い詰めていくというキャラクターは確かに冷酷で非情で残忍な人格ではあると思います。でも、何度殺人を犯しても、それらは決して快楽殺人じゃないですし、典型的な殺人鬼だと思われるのは、僕自身もなんだか飽きちゃったというか（笑）。観る方がもっと想像の幅を広げられるように、一筋縄ではいかない人物像として演じたつもりですが、どうでしょう？
僕自身は、真人と違ってシンプルな男です。結構素直だし、裏表がないので全部正直に言っちゃいますね。
あ、でもね、人の話を聞いていないことは結構ある（笑）。そんな時は「ごめんごめん！ いま全く聞いてなかったみたい」って謝っちゃいます。
成宮寛貴さん主演！ ABEMAオリジナルドラマ「死ぬほど愛して」は3/27（木）夜11時より大好評放送中！（毎週木曜・夜11時に最新話放送、全8話）
主演・成宮寛貴が、8年ぶりに俳優復帰！殺人鬼役で新境地。累計発行部数1億部以上突破のヒット作『金田一少年の事件簿』の天樹征丸が原作の魅惑のラブサスペンスをドラマに。
献身的に妻に尽くす理想的な夫・神城真人。そんな夫をひたむきに愛す妻・澪。幸せな結婚生活の裏で巻き起こる「女性記者殺人事件」が、2人の運命を狂わせていく…
「究極の愛」はどこに向かうのかー魅惑的な殺人鬼との「愛」と「狂気」にまみれた純愛サスペンス
ご視聴はこちらから⇒https://abema.tv/video/title/90-2024
母子家庭で育ったからか、自然と女性を大切にする感覚が身についているのかも
今回、神城真人を演じてみて、素直に女性を大切にするって素敵なことだと思うし、自分は割とできているのかなと思いました。母子家庭で育ったからかな。意識してやっているというより、幼いころから動物的に感覚を掴んでいるというか。
好きな人とうまくやっていく秘訣として、僕が考えるのは何か言いたい時は、ちょっとひとつ褒めてから口にすること。「ここはすごいよね、でも、ここはちょっとだけこうしてほしいんだよな」「あと、これだけお願いしたいな」という感じで持っていく。そして空腹時には喋らない！（笑）。これは大事ですね。
とはいえ、日々を円滑に進めるために、と考えてやっているわけではなくて。
夫婦が笑顔でいるために心がける、ということに近いのかな。女性には嫌な思いをしてほしくない、そう考えているのだと思います。
どんな状況になっても自分の好きなことを信じて、自分を諦めなければ、いつかまたタイミングが巡ってくる
5年ぐらい前に日本に帰ってきましたが、その時は、自分が愛情を注げるプロダクトを作ることしか頭になかったですから、今みたいな状況は想像もしていなかったです。ただ、ヨーロッパで生活していた時には自然と絵を描いたり洋服を作ったりしていて、やはり自分は俳優を辞めても何かを表現したい人間なのだなと認識はしていましたね。
決して復帰するタイミングをはかっていたわけではないけれど、この作品に出合えた今でよかった、という感覚もあるし、僕なりのエンターテインメント業界に対する向き合い方ができて、自分らしくいられて、かつ面白いものを届けられるスタンスでいられて結果的に今で良かったのかもしれない、と思います。
主役に限らず、脇を固められる年齢でもあると思っているのでこれからは色々な形で自分なりにお芝居を楽しめたらいいな。ヘンに数をこなさなきゃとか話題作だからとか、そんな縛りなく決めていける、様々なことを経験して40代になったからこその自分なりのペース配分でやれるのがありがたいですね。ひと回り大人になって寛容になったな、と思ってもらいたいし、実際そうでありたいですね。
僕、最近思うのですが、歳を重ねるのって楽しくないですか？
昔はもう時間があれば外に行きたくて仕方なかったけど、今は生活すること自体を、ごく普通の日常を、スローペースで楽しめるようになった気がします。自分が楽しくいられるコツもある程度掴んでくる。今日はあまり元気が出ないから、これでもやっとこうかな、とかね。
自分で自分の機嫌を取れるようにもなって、自己完結できるとより素敵だよねって自分で思う。
エゴじゃなくて、自分優先で楽しく健やかに生きるっていうのが今の僕の大事なテーマですね。
衣装協力：シャツ￥29,700〈ア ノーベル デイ〉パンツ￥49,500〈アーネイ〉（ともにジョワイユ）、ネックレス￥170,500、リング（人差し指）￥25,300（ともにマリハ）
SHOPLIST：
●JOYEUX（ジョワイユ）03-4361-4464
●MARIHA（マリハ）03-6459-2572
撮影／古水 良（cheek one） ヘア・メーク／INOMATA（&’s management） スタイリスト／杉長知美 取材・文／柏崎恵理
成宮寛貴さん主演ドラマ「死ぬほど愛して」の原作漫画はこちら
累計発行部数1億部突破の『金田一少年の事件簿』をはじめ『神の雫』『エリアの騎士』など数々の大ヒット作で有名な樹林伸＆ゆう子（本作では「天樹征丸」名義）が原作を担当。作画を担当するのは、ドラマ化された『ホリデイラブ～夫婦間恋愛～』も話題の草壁エリザ。実力派ヒットメーカーが強力タッグを組んだ、謎が加速する“魅惑のラブ×サスペンス”！
—あらすじ
神城澪、37歳。命の恩人である真人と再婚してもうすぐ1年、順風満帆な日々を過ごしていた。そんな折、近所で起きた「女性記者殺人事件」を境にして、澪の周囲に微妙な変化が。夫にまつわる不安な出来事の数々、気にかかる同僚の存在、事件直後から目の前に現れた怪しい男……。知らず知らずのうちに、澪は運命の濁流に引き寄せられていく――。
死ぬほど愛して １（全５巻完結）
著者：原作／天樹征丸 作画／草壁エリザ
定価：880円（本体800円+税）
出版社：光文社
発売日：2021年10月21日
単行本（ソフトカバー）：232ページ
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